21世紀の社会に生きるためのスキルとして、文部科学省の有識者会議では、「課題解決に向けて順序立てて考える思考力」つまり論理的思考力の育成をプログラミング教育の目的としています。
・・と、言われても、論理的思考って何?と、思う方がほとんどだと思います。
思考とは何か?
思考とは「すでにある情報から新しい情報を導き出す心の活動」ということをいうらしいです。
私たちはなぜ、すでにある情報から新しい情報を導き出そうとするのかというと、それは問題解決のためです。
私たちが思考するのは、今よりもっとよりよくなりたいと考えるからです。
そのため、私たちは、次の4つの論理的思考パターンのいずれかを、試行しています。
論理的思考のパターン
パターン1、演繹的思考
パターン2、帰納的思考
パターン3、類推
パターン4、確率的思考
パターン1 演繹的(えんえきてき)思考
自明の事実からスタートして、結論を導き出す論理です。
1.野菜は栄養がある(前提1)
2.トマトは野菜だ(前提2)
3.だから、トマトは栄養がある(結論)
前提の2つが自明の真実だから、結論にも説得力があるというやつです。
パターン2 帰納的思考
帰納的思考とは、いくつかの事例から一つの結論を導き出す論理です。
・Aさんはみんなに優しい
・Aさんは明るくいつも笑顔
・Aさんは友達が多い
だからAさんは人間的に信用できる素晴らしい人だ(結論)
しかし、帰納的思考で出した結論は「絶対正しい」とは言い切れず、「おそらくこういう傾向がある」という程度のものです。
パターン3 類推
類推とは、ある知っているものから、知らないものを推測したり、過去の事例から推測する論理です。
ことわざの「二度あることは三度ある」では、これが起きたのは二度目だから、もう一度起きるに違いないと推測するというようなものです。
パターン4 確率的思考
確率的思考とは、出来事が起きる確率を推測するときの論理です。
あるところにA子という女性がいました。彼女は子供の頃から医者になりたくて、大学も医学部に進学しました。
そんな彼女も大学を卒業して20年が経ちました。さて、彼女は今どうしているのか、次の2つから確率が高いと思う方を選んでください。
1.結婚して主婦をしている
2.結婚して主婦をしていて、医者もしている
答えは・・・
1番です。2番の方が確からしく思えますが、1番は2番の内容も包括しているので、1番の方が可能性が高くなります。
まとめ
私たちが普段何気なく使っているものも、こうやって整理してみるとこの場合は、「こちらの伝え方の方がよかったかな・・」と思うこともあったり、場合によっては結果すら違ってしまうこともありそうですね。
物事をわかりやすく伝えたり、考えたりする上で、論理的思考はとても大切な思考能力です。
ミライエでは、プログラミングを通して、論理的思考力が身につくようなカリキュラムになるよう工夫しています。
半年も経てば、どのお子さんも成長がみられることが多いです。
答えのないイノベーション社会における相手に伝える能力は、今後ますます必要になってくるスキルと言えそうです。